コーヒー体験記

オリエンタルファズ代表今中さんとの出会い

2017年11月 チェンライ/タイ

みなさん、こんにちは!けんとです。

今回は、「コーヒー体験記」第1弾ということで、コーヒーが作られている現場である「タイ北部」でフィールド調査した際に、最初に出会ったコーヒー生産者の今中健太郎さん(オリエンタルファズ代表)にインタビュー取材をした時のエピソードをご紹介します。

オリエンタルファズとは?

「オリエンタルファズ(ORIENTAL FA’S)」とは、「アジアのFA’S」という意味です。このFA’Sには5つの意味が込められています。

それは、Farm(農園)、Factory(工房)、Fashion(先駆け)、Family(家族、仲間たち)、そしてFantastic(素晴らしい!)です。

つまり、このオリエンタルファズは、タイ北部の豊かな自然と家族を大切にし、消費者の方々に安心・安全な「食」を届けるため、生産から加工・販売にいたるまでを心を込めて行う会社です。

なぜタイ北部にコーヒーが!?

読者のみなさまの中で、タイ北部でコーヒーが作られていることを知っていた方はそう多くはないかと思います。(私も、タイにいくまでは全く知りませんでした笑)

コーヒーはどういうところで作られる?

コーヒーは世界60ヶ国以上の国と地域で作られている、とてもポピュラーな農作物です。たとえば、ブラジルやコロンビア、インドネシアやエチオピアなど、みなさまも1度は聞いたことがあるコーヒーの生産国かと思います。

これらのコーヒーが作られている地域には、複数の共通点があります。それは、⑴赤道を中心にして北緯・南緯それぞれ25度以内のエリアで、⑵年間2,000mm程度の雨が降り、⑶日当たり良好で、⑷暑すぎず、寒すぎない場所であることです。(ちなみに、他にも細かい条件がたくさんあります笑)

コーヒーの詳しい生育条件についてはこちらから!

https://www.agf.co.jp/enjoy/cyclopedia/flow/know_02.html

タイ北部もこれらの条件をクリアしていた!

上記で紹介したように、コーヒーを作るには多くの条件があります。そういった条件をタイ北部もクリアしていたのです。

タイ北部は北緯20度ほどで、降水量も適度にあります。また、日射量も十分あり、年間平均気温も条件をクリアする水準です。

でも、なぜコーヒーがタイ北部に持ち込まれたの?

タイ北部は、コーヒーの生産に適した地域であることがわかりました。しかし、タイ北部でコーヒーが栽培されるようになったのは1960年代に入ってからでした。当時、この地域ではいったい何があったのでしょうか?

黄金の三角地帯(ゴールデントライアングル)

タイ北部(とくにチェンライ)は、東をラオス、西をミャンマー(旧ビルマ)と国境を接する「国境地帯」です。この地域は、1960年代まで麻薬の一種である「アヘン」の原料ケシを栽培する、世界的に有名な麻薬密造地帯で、「黄金の三角地帯(ゴールデントライアングル)」と呼ばれていました。

しかし、60年代以降、タイ政府を中心にNGOなどの組織が国内外から集まり、アヘン製造を撲滅しアヘンに代わる農作物へ転換するプロジェクトが推進されるようになりました。

ゴールデントライアングル

アヘンの原料「ケシ」

タイ王室によるドイトゥン・プロジェクト

1980年代後半以降、この地域における麻薬撲滅運動に大きく貢献したプロジェクトがあります。それは、「ドイトゥン・プロジェクト(Doi Tong Project)」というタイ王室の主導によるプロジェクトです。

これは、プミポン前国王さまの母にあたるシーナカリン前王太后さまが中心となって始めたプロジェクトで、当時アヘンの原料「ケシ」を栽培していた山岳少数民族の生活向上と自然環境の保全を目的としたプロジェクトです。

このプロジェクトの結果、タイ北部で作られていたアヘンのほとんどを撲滅することに成功しました。また、このプロジェクトは現在も継続中で、タイ北部に居住する「山地民」と呼ばれる山岳少数民族の生活向上のための様々な活動を行なっています。

オリエンタルファズの特徴

オリエンタルファズさんの紹介記事なのに、タイ北部でコーヒーが作られるようになった理由につい暑くなってしまいました笑 これについては、また別の記事で詳しく紹介したいと思います。

極限までこだわりぬいた究極の自然栽培

オリエンタルファズさんのコーヒー栽培は、みなさんがイメージされる栽培方法とは異なるかもしれません。つまり、オリエンタルファズさんは「農薬を一切使わず、コーヒーを森の生態系とともに育てる」栽培方法を採用しています。

オリエンタルファズさんのコーヒー農園(以下、オリエンタルファズ農園)があるのは、険しい山の中です。多種多様な植物と生物が生息する森の中で、コーヒーも一緒に育てています。

オリエンタルファズ農園

写真下部の背丈の低い木がコーヒーの木。コーヒーの木は直射日光に弱いため、写真中央のような背丈の高い木が日陰代わりとなります。こういった木を「シェイドツリー」と言います。

一般的に、コーヒーの栽培方法として有名なのがブラジルなどで行われている「プランテーション栽培」です。プランテーション栽培は、広大な面積にコーヒーの木をびっちり植え、農薬や化学肥料を使ってコーヒーを育てます。また、収穫期には巨大なマシーンを使ってコーヒーチェリーと呼ばれる熟したコーヒーの果実をごっそり効率的に収穫します。

しかし、ここオリエンタルファズ農園では、農薬を使ったり巨大なマシーンを使ったりしていません。これには、オリエンタルファズ代表の今中さんの「食」に対する揺るがない信念があるからです。(ブラジルなどで行われているプランテーション栽培が悪いという訳ではありません。)

今中さんの「食」に対する想い

今回、オリエンタルファズ代表の今中さんとはチェンライ市街から少し離れた場所にある彼のオフィス(現在は引っ越しされています。)にてインタビュー取材をさせていただきました。その取材で今中さんが語った生産者としての食の安全性に対する熱い想いを紹介したいと思います。

食べる、ということ

今中さんは、食べ物を生産する立場の人間として、ある強い信念を持ちながらコーヒーを生産しています。それは、「食べるということは、その食べ物から栄養を体内に取り入れると同時に、その食べ物が食卓に並ぶまでの過程を一緒に取り込むこと」でした。

彼は、消費者の方々に安心・安全な「食」を届けるためには、その食べ物が彼らの口に入るまでの過程(生産→加工→販売)で一切の妥協は許されないという気持ちを持っているのではないかと私は思いました。

中国製ギョーザ中毒問題

2007年から2008年にかけて、中国製の冷凍ギョーザを食べた日本人計10名がギョーザのなかに含まれていた毒物が原因で、下痢などの食中毒を起こした事件がありました。この問題の焦点は、どの過程で毒物が混入したのかということでした。

最終的には、冷凍ギョーザを製造していた会社の従業員が自社の待遇への不満から製造工程の一部で毒物を混入させたことが発覚しました。

この事件のように、食生活を支える現場に携わる人間としてこのようなことはあってはならないことだと思いますし、消費者に対して果たすべき責任を果たしていないと思いました。

「食」への安全性の追求

以上のように、今中さんは「食」の安全性という観点で、コーヒーを無農薬で栽培し品質を保ったまま、消費者のもとへ届けているのだと思います。

終わりに

今回は、タイ北部チェンライ県でコーヒーを生産し、加工・販売まで手がけるオリエンタルファズ(ORIENTAL FA’S)代表の今中健太郎さんとお会いした時のエピソードを紹介させていただきました。

今中さんにインタビュー取材させていただき、「食」の安全性に対する関心が高まったと思います。また、コーヒーを飲むことが好きないち消費者として生産地をイメージしながらコーヒーを楽しみたいと思うようになりました。

引き続き、オリエンタルファズさんには独自の信念をつらぬき、オリエンタルファズらしいコーヒーを消費者のみなさまへ届けていただきたいと思います。

次回のコーヒー体験記では、チェンライ県にある山岳少数民族の方のコーヒー農園を見学させていただいた時のエピソードをご紹介したいと思います。

それでは、今回はこれで失礼します!今後ともよろしくお願いします。

オリエンタルファズさんのオフィス

オリエンタルファズの公式サイトとFacebookページはこちら!

http://orifas.com/

https://www.facebook.com/ORIENTALFAS/

ちなみに、オリエンタルファズでは、コーヒー以外にも「釜揚げ古代塩(Natural Ancient Salt)」や「日本米ランナノヒカリ」なども販売されています。気になる方はぜひチェックしてみてください!



ABOUT ME
けんと
けんと
初めまして、けんとです! 都内の大学に通っている大学4年生です。 趣味はサイクリングとコーヒーを飲むことです。 このブログでは、私がタイへ留学していた時に経験したエピソードを中心に連載していきたいと思います。 どうぞよろしくお願いします!